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二人関係から三人関係へ
赤ちゃんから2~3歳くらいまでは、主に養育者と1対1との関係の中で心を育んでいきます。
これを「二人関係」といいます。
赤ちゃんは、親だけでなく、兄弟姉妹、おじいちゃん、おばあちゃん、先生など親以外の色んな人と関わりをもつわけですが、
赤ちゃんからみれば、
ママがおっぱいをくれている間はママと、
パパがあやしてくれている時はパパ、
お兄ちゃんと遊んでいるときはお兄ちゃんと、
パパがあやしてくれている時はパパ、
お兄ちゃんと遊んでいるときはお兄ちゃんと、
というふうに
今直接、接している相手と自分との1対1の関係がすべて
と感じているそうです。
しかし、4~5歳ころになってくると1対1ではない、3人以上からなる対人関係があるということに気づきはじめます。
ママは自分のママだけど、
お兄ちゃんのママでもあるということだったり、
保育園の担任の先生は、自分だけの先生ではなく他の子供の先生でもあるということ。
お兄ちゃんのママでもあるということだったり、
保育園の担任の先生は、自分だけの先生ではなく他の子供の先生でもあるということ。
目には見えない関係性があるということを知っていくのです。
こうした関係世界を「三人関係」といいます。
ちょうど2人目の赤ちゃんが生まれたころに、上の子が2歳3歳くらいだったりすると嫉妬して赤ちゃんに意地悪をするなんて話はわりと珍しい話ではないと思います。
これはおそらくまだ、ママとの2人関係から抜け切れていないのではないかと考えられます。
幼児はみんな「自己中」
自分勝手な人を自己中という言葉をつかって非難したりしますが、心理学者のピアジェ(1896年~1980年)によると幼児期の子供は独りよがりな認識になりやすい事を実験的に明らかにしています。
これを自己中心性といいます。
つまり幼児期の子はみんな「自己中」だそうで、自分がこう感じるのだから、相手もそうだろうという考えになりやすく、他者の視点から物事を考えることは、精神発達時期としてはまだ難しいということなのです。
なので兄弟姉妹とおもちゃの取り合いになった時、
「自分はこれで遊びたい。」という思考しかない中で
「お姉ちゃんなんだから貸してあげなさい!」
と頭ごなしに怒ったところで、お姉ちゃんは妹の気持ちになって物事を考えることができるという時期ではないとうことになります。
二人関係から三人関係が認識できはじめる時期を
「脱中心化」といいます。
もちろんこの時期に差し掛かっても、すぐにはその関係性が理解できるわけではなく、幼児期から学童期にかけて
色んな経験を積み重ねながら、徐々に相手の目線に立って物事を考える
ということを学んでいくのです。
いまどの段階の発達かを知ると目線も変わる。
さて、うちのにくっぺのような「関係性の発達の遅れ」がみられる子は、上記のような「三人関係」や「脱中心化」の発達に遅れがみられます。
すなわち、同級生の子が三人関係の時期に入っても、にくっぺはまだ二人関係の段階がクリアできていないと考えられるのです。
そう考えると、にくっぺの行動はなるほど納得いくことが多いです。
おままごとに参加しない。
集団でやる遊びにはいらず、一人で好きなことをしている。など
おままごとって、人の立場にたって物事を考え演じるという超三人関係な
遊びの極みですし、にくっぺはまだまだ「私はこれで遊びたい~」
としか考えていないのかもしれません。
遊びに誘ってくれた子の気持ちや、複雑な関係を要する集団遊びをまだ十分理解できない段階なのかもしれません。
しかし、言語発達が実年齢+1歳と高く、テレビやYoutube好きのにくっぺは時々ものすごく大人びた言葉を言うのです。
携帯で写真をとれば
「今のインスタにアップしなきゃ!」とか(
母はインスタしてないんですけど・・・)
母はインスタしてないんですけど・・・)
私たちがビールを飲んでいると
「サイコーのモルツだね!!」とか。。。(゚∀゚)
かと思えば、急に状況かまわず赤ちゃん抱っこを求めてきたり
(にくっぺ現在23キロ。さすが肉女。ぐはぁ(;’∀’)
母さん椎間板ヘルニア持ち)
赤ちゃん時代は塩ベイビーだったので、そうやって時々でっかい赤ちゃんになって「2人関係」を形成しているのかと思うと、母としては愛おしくも感じますが、いかんせん腰が…。
今、子供がどの段階の発達かを知る事で、見守る目線も対応も変わってくるのです。
ゆっくりだけど心も成長中。。。
去年に比べれば、小さい子にはおもちゃも譲ることができるようになったし、私が頭痛で横になっていると、ブランケットをかけてくれたり・・・(*^_^*)
ゆっくりゆっくり、のんびりだけれども少しずつ相手のことを考えた行動ができるようになっているのかなと思います。
周りと比べると焦ってしまいそうになりますが、1年前のにくっぺと今のにくっぺの成長を意識して、過ごしていきたいと思います。
参考、引用文献:子供のための精神医学 滝川一廣
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